1. HOME
  2. お知らせ
  3. CELLINBIO社及びアンチエイジング社間の訴訟の判決(勝訴)に関するお知らせ

NEWS

お知らせ

CELLINBIO社及びアンチエイジング社間の訴訟の判決(勝訴)に関するお知らせ

1. 初めに
当社のパートナーシップ企業である韓国CELLINBIO Co.,ltd.(以下、「CIB社」)は、当社の競合企業であります、アンチエイジング株式会社(以下、「アンチエイジング社」)、及び同社元社長・故野中氏の相続人であります、野中陽子氏、野中映秀氏との間で、主にアンチエイジング社ないし元社長野中氏によるCIB社への信用毀損行為、不正競争行為、同社所有の動産をアンチエイジング社が不正保有している点に関して、以下の請求をする訴訟を提起しておりました(東京地裁令和3年(ワ)第12752号)。

1.アンチエイジング社元社長である故野中氏が、Facebook上で、CIB社について「李博士が退社すると同時に主要な研究員は同社を退社してしまいました」「主要研究員が抜けてしまったことから、その品質がいつまで維持できるのかという大きな問題が生じてきました」等の事実に反した投稿をしたことを信用毀損行為とする損害賠償請求
2.アンチエイジング社が、同社の取り扱うヒト由来原料配合製品について、未実施のGLP検査試験等を実施済みである旨の虚偽表示をし、不正競争防止法上禁止されている「品質等誤認表示」(不正競争防止法2条1項20号)をして、その品質誤認表示によりCIB社に生じた逸失利益の賠償を求める損害賠償請求
3.アンチエイジング社が、CELLINBIO社が特許権を有する成分を含む製品を、正当な権限なく保有していることに対する返還請求、及び、これを費消したことに対する損害賠償請求

以上の事件は、約2年半の審理の末、令和6年2月16日付で、CELLINBIO社の主張内容がほぼ全面的に認められる内容の判決(以下、「本件判決」と言います)が言い渡されました。
本件判決の認定内容は、令和4年7月19日付で判決が言い渡され確定した当社とアンチエイジング社間の訴訟(令和元年(ワ)第17208号、令和元年(ワ)第32867号、令和元年(ワ)第31498号、令和元年(ワ)第27334号。以下、これらの3つの訴訟を合わせて「別件訴訟」といいます。別件訴訟の詳細については、当社ホームページで発表しております「アンチエイジング社との訴訟の判決に関するお知らせ」をご参照ください)に続き、CIB社の名誉や信用にかかわる重要な認定を含みます。また、CIB社の名誉等にとどまらず、公の取引の安全や、化粧品製品の安全性への信用にも関わる「不正競争」行為が公に認められたという点で、公益にも資する内容を含みます。
当社としては、以上の点を踏まえ、本件訴訟の経緯と結果(判決内容等)について、①CIB社及び当社の事業ないし取扱製品に関する信用回復、②品質誤認表示を信じて当該製品を使用してしまっている会社様又は使用を検討している会社様に対する適正な取引情報の提供、ひいては③化粧品業界に対する信用の回復又は維持という公益、という各種利益のために、公にした方が望ましいと判断致しました。
つきましては、下記の通り、本件の詳細について、報告いたします。

2. 判決文主文及び補足
本件判決の主文は以下の通りです。
1.被告アンチエイジング株式会社及び被告野中陽子は、原告に対し、連帯して、55万円及びこれに対する令和元年5月12日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2.被告アンチエイジング株式会社及び被告野中映秀は、原告に対し、連帯して、55万円及びこれに対する令和元年5月12日から支払済みまで、年5分の割合による金員を支払え。
【補足】上記1及び2は、アンチエイジング社元社長である故野中氏が、CIB社の信用を毀損する投稿をしたことに対する損害賠償請求が一部認容された判決です。支払義務者は、アンチエイジング社及び、故野中氏の相続人2名です。
3.被告アンチエイジング株式会社は、原告に対し、480万7000円及びこれに対する令和5年6月23日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。
【補足】上記3は、被告会社の品質誤認表示(不正競争防止法上禁止されている「品質誤認表示」)を行ったことによって逸失利益が生じたとして、その損害賠償請求が全部認容された判決です。
4.被告アンチエイジング株式会社は、原告に対し、別紙物件目録2記載の動産を引き渡せ。
5.被告アンチエイジング株式会社は、原告に対し、11万3800円及びこれに対する令和3年6月15日から支払済みまで年3分の割合による金員を支払え。
【補足】上記4及び5は、被告アンチエイジング社が権限なく保有していた、CIB社の特許成分を保有する製品について、CIB社の所有権を認めその返還を命じたものであり(4項)、かつ、アンチエイジング社が費消した分について補償(5項)を認める判決です。
6.原告のその余の請求をいずれも棄却する。
7.訴訟費用は、これを2分し、その1を原告の、その余を被告らの負担とする。
8.この判決の1項から5項までは、仮に執行する事ができる。

3. 訴訟に至る経緯
平成24年8月8日から平成31年4月9日まで、アンチエイジング社は、CIB社と独占取引基本契約を締結しており、CIB社の製品を日本で販売できる日本国内唯一の独占販売業者でした。
しかし、CIB社の雇われ社長であったイドンヒ氏は、同社オーナーとの対立を背景に、平成30年11月に同社を退社し、同月に、CIB社の競合会社であるREMYBIO Co.,ltd.(以下RB社)を設立しました。
するとアンチエイジング社は、CIB社との独占契約上の義務に反し、RB社から、平成31年1月7日、同社製品「SC-MAX5.2」と全く同一成分であると謳う「Remystem-1」なる製品を購入しました。(競合他社からの同種製品の仕入れはCIB社の利益を縮小させるものであり、独占契約に違反します)
さらにアンチエイジング社は、「Remystem-1」に、CIBの製品名である「SC-MAX5.2」の名称を付し、加えて各取引先に提供する試験成績書の記載から、RB社を外すなどして、従来製品であるCIB社の製品であるかのように装い、既存取引先へ販売・納品しようとしました(実際に、CIB社製品だと誤信したまま購入した取引先もあったとお聞きしています)。
当時、アンチエイジング社に在籍していた金は、RB社からの類似品輸入には社内において強く反対していたにも関わらず、結局、RB社から競合品輸入を断行し、しかも取引先を騙すような販売をしようとしていたことを知り、衝撃を受けて退職を決意し、同年2月末日付で退職しました。同じく、当時、アンチエイジング社の取締役であった赤木も、同様にRB社からの輸入に反対しておりましたが、輸入の事実等を受け、同じ時期に取締役を退任、退社しました。
アンチエイジング社は、CIB社との間で独占契約を結んでいるにも関わらず、これに違反して、同社と競合関係にあり、かつ、関係が悪化して同社を退社したイドンヒ氏の会社から競合品を仕入れたため、CIB社から契約解除や損害賠償請求を受けてもおかしくない立場となりました。
その後、金は、赤木と共に、市場の混乱を抑え、なおかつ、CIB社製品を望むお取引先様に間違いなく同社製品をお届出来るよう、CIB社の依頼の下、平成31年3月1日付で当社(BT社)を設立し、既存のCIB社製品を購入されていた既存顧客への説明を開始しました。
その頃、CIB社は、上記のようなRB社からの競合品輸入だけでなく、アンチエイジング社がCIB社の競合会社である韓国バイオン社に株式を売却し、提携関係を結んでいたことまで韓国のニュースで発覚し、我慢の限界となり、独占取引基本契約を平成31年4月7日付で即時解除しました。同時に、当社がCIB社の唯一の代理店となり、各取引先様への説明を開始しました。
この動きに対し、アンチエイジング社は、当社の説明行為等を営業妨害行為等であるとして警告文を発した他、上記解除を受けた直後頃から、金を「背信行為により解雇した」(後述のとおり事実は退社であり、「解雇」ではありません。この点は名誉毀損が認められ、裁判で賠償が認められ確定しました)、「イドンヒ氏の退社と同時にCIB社の主要研究員が辞任した事で、同社製品の今後の品質の維持に大きな問題が生じた」という趣旨の、事実と異なる情報を、メールやSNS等を用いて幅広く流布しました。
このような応酬を経て、当社、金個人らは、アンチエイジング社に対する別件訴訟を提起しました。同訴訟の顛末については上記「アンチエイジング社との訴訟の判決に関するお知らせ」をご参照ください。
一方、CIB社においては、自社に対する信用毀損行為が上記の通り含まれていましたが、事態がより泥沼化することを危惧して、提訴には慎重な姿勢でおりました。
しかし、当社や金個人が提起した上記別件訴訟の中で、品質誤認行為、CIB社製品の不当保有と費消、特許権侵害疑惑など、数々の疑惑や違法行為が次々と明らかになったため、その悪質性からついに提訴を決断し、令和3年6月、CIB社はアンチエイジング社に対し、損害賠償請求並びに物品の返還等を求める訴訟(以下、「本件訴訟」といいます)を提起しました。
約2年6ヶ月に及ぶ審理を経て、令和6年2月16日付で、上記2記載の主文の判決が言い渡されました。損害額は減額されたものの、CIB社側の事実主張がほぼ全面的に認められた、合理的な判決内容でした。

4. 本件訴訟の判決における主要な認定
本件訴訟においては、当社やCIB社が根気強く主張していた以下の事実主張が、事実であると認められました。
(1)「GLP検査9項目実施済み」の宣伝が虚偽であったとの認定
既存のお取引先様はよくご存じのとおり、CIB社製のヒト幹細胞培養液製品は、韓国の食品医薬品安全処が定める、GLP検査9項目を実施した高度の安全性担保資料を備えておりました。同検査には試験の期間が必須であり、少なくとも半年程度の時間がかかります。
ところが、アンチエイジング社は、平成30年11月に設立されたばかりのRB社が提供する、「Remystem-1」及び、これに含まれるヒト幹細胞培養液「Remystem」を、RB社設立のわずか2か月後である平成31年1月に購入していたことが判明しています。これは、CIB社が本来備えていた「GLP検査9項目」に関する安全性担保資料と同じ水準のものを、RB社が備えないうちに(つまり検査を完了しないうちに)買い揃え、これを取引先に納品していたことを意味します。これは安全性担保の面で大いに問題があるだけでなく、CIB社製品が高度の安全性担保資料を具備していたことを信頼して購入していた取引先様を裏切ることとなります。
そして、訴訟を進めるうちに、RB社が実際にGLP検査を実施・完了させたのは、令和2年11月26日であることも判明し、平成31年4月から令和2年11月までの約1年6か月間、GLP検査を実施した事実がないのにもかかわらず、各種媒体で「実施済み」との趣旨の宣伝行為をしていたことが明らかとなりました。
アンチエイジング社は、RB社製のヒト幹細胞培養液「Remystem」について、約1年6か月間、実際には「GLP検査9項目」を実施していないにもかかわらず、かつ、していない事を理解しながら、他社製品の無関係な検査結果を引用する等し、各宣伝媒体において、「Remystem」が「GLP検査9項目」を実施済みであるとの虚偽の宣伝広告を行い続けました。
これにつき、アンチエイジング社は訴訟において、理解しがたい理屈で、実質的にGLP検査9項目を経たものと「評価」できるという反論を展開しましたが、裁判所はこの主張を排斥し、アンチエイジング社による宣伝行為は虚偽の宣伝であり、不正競争防止法が禁止する「品質等誤認表示」(不正教祖防止法2条1項20号違反)に当たると判示しました。また、アンチエイジング社の認識についても、「被告会社が「Remystem」自体についてGLP検査9項目が実施されていないことを認識していたことは明らかである」と認定しました(判決29頁)。
同時に、これによってアンチエイジング社が不正な競争を行い利益を得て、同時にCIB社の販売利益を奪ったとして、CIB社に対する480万7000円の損害賠償を認めました。
(2)アンチエイジング社のCIB社に対する信用毀損行為の認定と損害賠償の認容
次に、アンチエイジング社は、主にCIB社の製品の信用性を貶める目的で、実際には、CIB社からイドンヒ氏が退社した際に辞めたのは、同人の妻であるチョンジン氏1名だけであり、大半の研究員はCIB社に残っていたにもかかわらず、かつそのことを認識していたにもかかわらず、「李博士が退社すると同時に主要な研究員は同社を退社してしまいました」「主要研究員が抜けてしまったことから、その品質がいつまで維持できるのかという大きな問題が生じてきました」との虚偽の投稿をFacebook上で行い、CIB社並びに同社の製品に対する信用を著しく貶めました。
これについて、裁判所は信用毀損並びに不法行為を認め、当該投稿をした野中社長の相続人及びアンチエイジング社に対し、連帯して合計110万円の損害賠償をするよう命じました(判決主文1項、2項)。
なおアンチエイジング社は、この投稿について実質的に虚偽ではないとか、公益目的であるため違法性が阻却される等の反論を行いましたが、裁判所はこれらの主張を排斥しました。なお、裁判所はさらに進んで、上記信用毀損の投稿を行った目的について、種々の事情から、「亡野中が本件投稿2を行った目的はRB社から仕入れた原料を素とする被告会社の製品を売り込むために、競合する原告製品の評判を下げ、被告会社の製品の品質に問題ないことを取引先に宣伝することにあったと強く推認でき、」とも認定し、野中社長が自社の利益のために行ったものであると明確に認定しました。
(3)所有権侵害の認定(潜在的に特許権侵害)
次に、アンチエイジング社は、CIB社との契約を解除された平成31年4月以降も、長期に渡り、CIB社が特許権を有する「PROLIPHIL-F4」(成分名:カプリロイルジペプチド-17)、及び、「VITA-HA」(成分名:ヒアルロン酸アスコルビルプロピル)を取り扱っていました。
しかしながら、CIB社よりアンチエイジング社又はRB社への販売実績も無かったこと、納品数と、アンチエイジング社が取引先に販売している特許成分の量が明らかに合わないことから、特許成分をどのように入手ないし調達しているのか、長らく、大いに疑義がある状況でした。
この点を当社は、アンチエイジング社に対する別件訴訟において辛抱強く追及したところ、アンチエイジング社は「争点に関係ない」と何度も述べ、特許成分の入手経路を長らく明らかにしませんでした。また、別件訴訟の後半に至りようやく入手経路を明らかにし始めましたが、これも二転三転しました。
最終的に、アンチエイジング社は、同社が使用している特許成分は、イドンヒ氏が、製造工場の社長から、その製造工場で社長が「個人的に」製造したものを「個人的に」譲り受けたものであり、それを100万ウォンで購入したと主張しました。しかし、CIB社が特許権を有する物品を、社長同士が「個人的」に製造して「個人的」に譲り受ける、それもCIB社の許諾もなく行うなどということは、取引的常識から考えてもあり得ない主張でした。合理的に考えて、上記2つの特許成分が入った製品は、イドンヒ氏がCIB社を退社する際に、同社の備品を無断で持ち出したとしか考えられない状況でした。
持ち出したという点については、客観的証拠はありませんでしたが、CIB社において地道な立証作業を続けた結果、裁判所は、上記2つの成分の製造には特許権者であるCIB社の製造許諾が必要であること、特許成分の製造工場(CIB社の外注先)は、公式に製造した物は全てCIB社に納入したと回答している点などを根拠として、イドンヒ氏が所有していたとされる物品は、合理的に考えてCIB社に納品されたものを持ち出したと推認できるとして、特許成分についてのCIB社所有を認め、本件物品の返還請求、及び費消した分についての賠償請求が認められました。
この点についてアンチエイジング社は、上記の通り個人間の譲受などと主張しましたが、裁判所は、アンチエイジング社の主張によると製造工場の社長が密造行為を行ったことになるがそのようなことは考え難いとして排斥しました。また、即時取得についても、イドンヒ氏が所有していた特許成分が本当に同氏の所有物であるのか、当時の状況からすれば疑問を抱いて当然の状況であったにもかかわらず、アンチエイジング社においては何ら調査をした形跡がないため、アンチエイジング社に過失があり、即時取得も成立しないとして、アンチエイジング社の主張を排斥しました。
なお、この判決文は、金額以上に重い意味を持ちます。この判決文の意味するところは、アンチエイジング社は、イドンヒ氏がCIB社から無断で持ち出した特許成分、いわば「盗品」または「横領品」ともいうべき特許成分を、所有権の確認・調査をろくにせずに譲り受け、これを費消して、自社製品の製造に用いたことを意味します。
そのため、アンチエイジング社から、上記特許成分が含まれた製品を購入された取引先様は、その製品内に「盗品」又は「横領品」ともいうべき成分が含まれてしまっている可能性がある(購入の時期によっては、ほぼ間違いなくそうであるとも言いうる)という点に、特にご留意いただく必要があります。
お取引先様におかれては、アンチエイジング社から購入した又は購入を検討している製品内に、カプリロイルジペプチド又はヒアルロン酸アスコルビルプロピルが含まれているかどうか、及びその購入時期について、今一度ご確認されることを推奨します。

5.本件判決に対する当社コメント及び今後の対応について
本件訴訟の判決により、当社およびCIB社が当初から主張していたことが正当であることが認定されるとともに、アンチエイジング社の取扱製品につき、①その品質に関する具体的事実(GLP検査9項目実施の有無)について誤認させる表示(品質誤認表示)がされたとの認定②CIB社の「主要な研究員が辞めた」「大きな問題」が生じた云々の各告知が虚偽でありCIB社の信用を毀損していたとの認定③アンチエイジング社が、自社製品の製造に使用していたCIB社の特許成分について、イドンヒ氏が横領により違法に持ち出した成分を使用していた点など、複数の重要な事実認定がされました。
同判決については控訴がなされておりますため、当社としては、同認定が正当なものであったとして、引き続き緊張感をもって裁判に臨み、CIB社をサポートして参る所存です。
当社及びCIB社は、今後も安全性及び透明性の高いエビデンスを基にしたヒト幹細胞培養液原料と、特許原料を広めて参る所存です。

最新記事